稲葉奈々子(上智大学教員)

入管施設に収容された非正規滞在外国人が、顔も人格も個性もある個人として、収容所の中から抗議する姿を、この作品は描いている。理不尽な扱いに抗う者を再収容する、入管の「報復」を阻止するには、この作品を観た人たちが、彼らの声に応答し、日本政府に対して声をあげる必要がある。「これ以上、国家は人を殺すな」と。